映画『モヒカン故郷に帰る』を鑑賞

デスメタルバンドのボーカルを務めるモヒカン頭の主人公が恋人の妊娠をきっかけに里帰り、そこから始まるホームコメディでひと味もふた味も違う家族の風景が楽しめました。
ヤザワ好きな父、熱烈なカープファンの母、何処か天然な弟という個性的な家族だけでなくキャラの濃い周囲の人物たちのやりとりも面白く見所は満載でした。
何か起こる訳でもない普通の日常の風景でも言葉を巧みに使うユーモアが素晴らしく何気ない台詞なのだけど使いどころが絶妙のタイミングで幾度となく場内は笑いに包まれます。
作品内で特に描かれる父子の男同士の絆は作品の要となるのかな。故郷を離れ、疎遠になりできた空白の時間を父子は不器用に埋めていきます。そして、「解ってはいたけどいざその時がくるとどうしていいか解らない」誰にでも訪れる親との別れを通じて描かれる主人公の心の動きもよかったですね。
夫と妻、親と子、嫁と姑など写し出される家族の姿は笑いのなかにも心に響くことがしっかりとあり「家族」への想いが詰まった奥深い作品です。

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