お坊さんから聞いた不思議な話。
知り合いの坊さんが、坊さん仲間と温泉旅行に行きました。坊さんっていっても酒を飲むので、宴会で盛り上がりほろ酔い気分でみんなで温泉に入りにいった。「風情のある温泉だね」「いい湯だね」「岩風呂がいいね」なんて話しながら温泉を堪能してその日は寝た。翌日、朝飯を食べていると、宿の支配人がやってきて「お坊さんだとうかがいましたが…」と話しはじめた。「じつは、温泉の立て替え工事をしている最中なんですが、きちんとお祓いができていいらしく、事故が続いているんです、そこで皆さんでお祓いをしてもらえませんか?」現在その宿は温泉が工事中で部屋風呂しか使えない状態らしい。昨日みんなで入った風呂はなんだったのか?昨日入った温泉の様子や岩風呂の話なんかを確認してみると「あれ?ウチの温泉をよくご存知ですね?以前も来られましたか?」という返事。ははぁ、あれは温泉のオバケだね〜。という話になった(坊さんなので飲み込みが早い)。お祓いをしに通された温泉は場所は同じでも、取り壊し中で入れるような状況じゃなかったんだとか。「怖い」というより「不思議」な怪談です。
すいよう西田
男性/52歳/東京都/フリーライター
2013-08-14 17:31