すべらない話
おはようございます。さて、お笑い芸人さんじゃないにしても、どんな人でも「すべらない」テッパンの話、あるのでは?
自分のすべらない話は、やはりこれです。
「電車内での事件」
今から数年前、電車で4、50分の勤務先に通っていた僕は、毎日毎日満員電車で通勤するという日常を過ごしていました。
僕はいつも乗る場所が決まっていて、真ん中辺のつり革につかまるという日々でした。
そんなある日のこと、僕はいつもと同じ場所でつり革につかまっていると、ヤツがやってきたんです。「腹痛」が。
腹痛はカナリ猛烈なもので、僕は必死に堪えていました。「辛い、痛い、苦しい」
そんな思いでいると、隣のサラリーマン風のオジサンが青ざめた表情でいました。
もしかしたら彼も腹痛に耐えてるのでは?
そう思ってると、その方はカバンからあるものを取り出しました。
そう。「水なしで服用できる下痢止めストッパ」
そして隣の方はおもむろにストッパを服用。
青ざめた表情は少しずつ治っていきました。
自らも腹痛に耐えていた僕はもう、恥も外聞もないと、オジサンにすがるように言いました。
「すみません、そのストッパ僕にも下さい!」
オジサンは最初、怪訝な表情をしましたがすぐに笑顔で「どうぞ」とストッパをくれました。
ありがとう、オジサン!
これで僕の腹痛も治るよ。
そう安心していたら、僕らの目の前に座っていたハタチ前後の若者が、やはり青ざめた表情で、
「すいません、俺にもストッパ下さい」と。
周りの人は皆、肩を震わせながら笑いを堪えていました。
しかし、僕ら3人の間には奇妙な連帯感が生まれました。
「腹痛同盟」
というタイトルのこの話、100%実話です。
けいごん
男性/42歳/神奈川県/フーテン
2018-08-06 04:52