本日の議題、私の名勝負
高校時代都内で結構強豪と言われるラグビー部でレギュラーを努めてました。
本大会(冬の花園での全国大会)に向けて3年の春から
某大学のグランドへ毎週末練習試合のため通い詰めました。
そこには都でベストワンツーの2つの常連校同士が一日中練習試合で凌ぎを削っており、
我々も何とか仲間に入れてもらい三つ巴戦でそれはそれはきついきつい練習をしてました。
30分ハーフを各校交互に何十試合も日が暮れるまで戦いました。
当時は「水なんか飲むな、気合いだ」な時代で、昼飯ものんびり食べる暇もないほど
試合試合の連続でした。
そのうち何本か勝てるようになり、それが自信にも繋がり「あれだけ苦しい思いをしたんだ!今年は絶対優勝して花園へ行ける」
と皆確信するようになりました。
我々もシード校でしたので1、2回戦シードで3回戦から順調に勝ち上がり、いよいよ準決勝。
しかし天気は雨でグランドは耕した田んぼのよう。
これではボールが手に付かず本来の力が出しにくいのです。
後半8対6で我々がリード。いつもは楽勝で入るプレースキックも外れる。
本来ならもっと点差が開いたはず。
既にロスタイム。
あとワンプレイで決勝の場である秩父宮ラグビー場で戦える。
皆勝利を確信していました。しかし・・・
プレイが途切れてもホイッスルが中々鳴らない。
我々はまだかまだかと焦った。
その内ちょっとしたミスから相手がスルスルと抜けていき何とトライされてしまった。(当時はトライで4点)
痛恨のミス。8対6から8対10に。そこで無情のノーサイドのホイッスル。。。
夢はついえました。全身の脱力感。涙もでない。
挨拶を終え、とぼとぼ戻っていき監督の顔を見た途端
なぜか目から大量の涙が溢れ出てきました。
監督「いいんだ、いいんだ、ご苦労さん」。
その言葉に余計涙が溢れました。
「勝負はゲタを履くまでわからん」
監督がポツリと言った言葉でした。
ちなみに我々に辛勝した相手チームは決勝で大勝し
見事に花園への切符を手に入れました。
監督がポツリと言った言葉は今でも私の信条として心に刻まれています。
ジッポー
男性/63歳/埼玉県/公務員
2018-08-21 08:50