落とし物案件
皆さま、お疲れ様です。
羽田空港が第一ターミナルだけであった頃のことです。
上司と出張するために羽田空港へ行きました。行き先は同じですが、事故を想定して同じ飛行機には乗らないというルールを運用していましたので、上司は2時間ほど先に飛んでいました。
搭乗20分前に保安ゲートに並んでいた時に先着した上司から電話があり、「財布を落とした。確認してくれ!」とのこと…
ターミナルの真ん中にあるショップで買い物したときには財布はあったというので、まずはターミナルの端から中央のショップまで鈍足を飛ばして全力で向かいました。
ショップのお姉さんに尋ねると「あ~、あの茶色の二つ折り…」とのこと、ゼーハーしながら財布を下さいと言うと、保安センターへ渡ったとのことで、場所を伺うとさらに建物の反対方向の端から外に出たところと言われました。
上司を呪う言葉を頭に浮かべつつ、鈍足を飛ばして保安センターへ行きました。財布の落とし物と尋ねると「あ~、今届きましたよ」とのこと。ではくださいというと「駄目、本人でないと渡せない」と言われました。まあ、確かに第三者に引き渡すことはできないよな~と思いつつ、半ギレ状態で「本人はすでに前の便で向こうに行っている、キャッシュカードもクレジットカードも無くて戻ることすらできない、本人は自分の上司である、その財布にいくら入っているのか知らんがクレジットカードの名義人の名称はXXXXである、あと15分で自分も搭乗しなくてはならない…」と一気呵成にまくし立てました。
真剣さが伝わったのか、財布は引き渡してくれて、そこから鈍足飛ばしてボーディングまで行きました。一応メンバーで発券していたのでドアを閉めずに待ってくれていましたがギリギリ間に合いました。1.5キロ+ボーディングブリッジまでの数百メートル、鈍足全開で20分走り、心臓はバクバク、息はゼーハー状態でした。
到着地で上司が「財布なくてさ~、ここからどーにも動けなくて、困ってたよ~」…
久方ぶりに殺意を覚えた瞬間でした(笑い)
FUJI2
男性/66歳/東京都/自営業と自由業は違うんだぞっと…個人事業主さまは言ってみる~
2018-10-11 12:31