宅配便で働いていた頃の思い出話
宅配便配達に従事していた頃、2週に1回中小企業の孫請けくらいの工場へ100サイズ程の段ボール箱を届けていた。
中国の方宛の荷で、待ち望んでいるのが見た目で分かるくらいニコニコしながら受け取っていた。たぶん出身集落の代表みたいな人宛にまとめて送った物だったんだろうな。
たった1度だけ受け取って直ぐに箱を開けて「これ食べますか? 日本では美味しくないかも」と『うまい棒』みたいなお菓子とか見たこともないインスタントラーメンや甘くて酸っぱい赤黒いドライフルーツを貰った。
特に美味い物じゃないけど、分けてくれた気持ちとして有り難く受け取った。
この話を他の人へ何度か話したが、口を揃えて「どうせ賃金高い方へ逃げ出したんだろう?」とおっしゃった。環境が良かったのか、みんな3年くらいは働いていたけどね。
その工場も一昨年に閉鎖されました。あの人たちは何処へ行ったんだろう?
星影boppers
男性/60歳/埼玉県/会社員
2018-11-28 23:07