届くはずのないラブレター
小学生の頃から好きだった初恋の子がいましたが、中学一年の終わりに、私が転校して会えなくなりました。
中学二年の夏に、告白しなかった事を後悔し、ラブレターを出すことにしました。
文章を書くのは苦手でしたが、なんとか想いを書くことができました。
しかし、そこで中2坊主の致命的ミスが。
相手の住所がわからなかったのです。
このまま引き下がれないと、だいたいの住所を予想して投函しました。
三日後、やっぱり番地が違うと思い、違う番地の住所を書き投函しました。
住所不明で返却され親に知られるの避ける為に、差出人は書きませんでした。
だから、届いたかどうかわかりません。
中学卒業時に、同窓会があり、その子に会うことができました。
その子は、ずっとこっちを見ています。でも、何だか変な目で見ているように見えました。
とても声をかけられる雰囲気ではなく、一言も話せませんでした。
でも、あの表情からして、ラブレターは届いていたようです。三日以内に二通とも。
恥ずかしくなって、それっきり、私の初恋は終わりました。
でも、いい思い出になりました。
みんな、いい恋しろよ!
ちなみにラブレターの内容は、「贈る言葉」の歌詞のようなものだったと思います。
木村アメラ
男性/46歳/東京都/会社員
2018-12-13 18:22