案件。
お疲れ様です。
昔、勤めていたお店でのこと。
お向かいのビルに某 赤いパッケージの有名 清涼飲料水メイカーのオフィスがあって、そこの社員さん達がよく食事に来ていたんですね。
ある日、いかにも重役らしい皆さんが10人ぐらいで、ミーティングを兼ねたランチといったお席があり、当然、皆さん食事と一緒に自社製品の清涼飲料水を召し上がるのですが。
ある新人スタッフがトレーにその清涼飲料水を10本並べて、テーブルにサービスしようとして、トレーを傾けたところでビンを倒してしまい。
慌てて 建て直そうとして、さらに被害が広がり。
もう、ドミノ倒しのようにバタバタと(笑)
最終的にバランスを崩し、トレーの上でシュワーっとあふれかえった10本分の茶色い清涼飲料水を、そのまま近くにいた一人の役員さんの肩口からズザザーっとかけてしまいました(!)
かけた本人はもちろん、僕ら周りにいたスタッフも、重役さん達も、全員がフリーズしてしまい。
その時に、その席で一番年長の一番地位の高そうな白髪の男性がおっしゃったんです。
「これは『ゼロ』かい?」
当時、新しく発売されたばかりのゼロカロリータイプの清涼飲料水でした。
「は、はい!」
「そうか、そうか、やっぱりな! 彼(かけられた人)はゼロの開発担当なんだよ。愛するゼロを景気よくかけてもらって、こんな嬉しいことはない! なぁ、みんな?!」
その言葉でお客様全員が爆笑して、一気に座が和みました。
誰より救われたのは、かけてしまった新人君です。
本人にしてみれば、この仕事をしていく上で生涯 忘れることはないでしょう。
もちろん、替えのワイシャツやら、
クリーニングの手配やらフォローはしましたけど。
やはり地位のある人は違うなぁ…と思った出来事でした。
コーギモモ
男性/58歳/神奈川県/飲食業
2019-01-21 11:30