しょ〜もない会話
とある御婦人のお客さんがおりまして、おひとりでいらっしゃることが多いのです。
が、数ヶ月に一度くらいは旦那さんと一緒にご来店。
この旦那さんがなかなか濃い顔の御仁で、ちょっと見た目にはメキシカンかスパニッシュかってくらいです。
実際、都内を仕事で歩いていると突然スペイン語かポルトガル語か、それらしい言語で何か尋ねられる、そんなことが年に4〜5回はあるそうです。
昨晩は御婦人がおひとり様でいらっしゃったので、私とあれこれ笑い話なんかしていたのです。
そして彼女が私に訊きました。
『ねぇ、鴻さんてさ、ご先祖にロシア人の血が入ってるでしょ?』
「は? そんなん入ってないよ」
『ロシアって言っても、こっちの方よ。ツンドラ系の辺りの』
「私の祖先はどこまで遡っても新潟のお百姓さん!」
『でもツンドラっぽい顔してるのよね、鴻さんって』
「そうなの? まぁそう言われて迷惑じゃないからいいんだけどね♪」
しかし、ツンドラ系ってどんな系の顔つきなんだよ……
「ところで、それ言ったらあなたの旦那さんこそラテン系かと思うほどじゃない。初めていらした時、絶対メキシカンだと思ったもん」
『でもさ〜、私ね、ホントはイタリアンっぽい顔がいいのよね〜♪』
「ジロラモさんみたいなん?」
『あ、あれはちょっと違うの』
「じゃあさ、アル パチーノとアンディ ガルシアと、二人から同時に求愛されたら、どっち?」
『絶対、アンディ!』
「あれ、予想を裏切りますね〜」
『アンタッチャブルの時のアンディ、カッコ良かったわぁ』
「あ、あれだろ、足でベビーカー支えながら一発で仕留めるシーン」
『それそれそれそれ!!!』
こういうノリの女子とは延々と話せます。
しょ〜もないお話ですが、これも日常の潤滑剤みたいなものです。
鴻の親父(おおとりのおやじ)
男性/66歳/埼玉県/居酒屋やってます
2019-04-20 19:32