叱らない母に唯一叱られたこと
私が小学生〜中学生まで、9年間単身赴任でほとんど家にいなかった父親の代わりに、父親役も務めてくれた母からは叱られた記憶がほとんどありません。
何事も受け入れて、優しく包み込んでくれました。
そんな母から唯一叱られた記憶があります。
私が小学3年生の時、母とスーパーに一緒に行き、いつものように私はおもちゃ売り場に吸い込まれました。
普段は、よき頃合いでおもちゃコーナーを離れて自力で母を探し、事なきを得ていたのですが、その日はおもちゃに夢中になり過ぎてしまい、気付いた時には母の姿は店内のどこにもありませんでした。
次第に不安になり、半泣きになっていく私。
思い切って外に出て、ふと見ると、今にも駐車場から車道に出ようとしているところに母の車が見えました
その横顔は怒っているような呆れているような疲れているような、なんとも言えない表情でした。
バツ悪く私は車に乗り込み、小さく「ごめんなさい…」と謝りました。母は「心配させんで。」とだけ言いました。
そんな私も今年9月に母になる予定です。産まれて来る子には、母のように、たくましく、豊かで芯のある愛情を注いで育てていけたらなと思います。
愛媛のオカン、いつもありがとう。
大好きです。
これからもよろしくお願いします。
おどりここりどお
女性/41歳/神奈川県/自営・自由業
2019-05-09 11:35