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涙案件

堪えられかった涙案件、それは息子が産まれてからすぐに病気の疑いがあり、保育室で入院していたときです。

出産後すぐに11日間入院していた息子。

私は不安で不安で仕方ない日々でしたが、夫にも親にも看護師さんにも、誰にも、涙は見せずに、なるべく元気に過ごしていました。

それは、せっかく息子が産まれてきてくれたのに、少しでも暗い空気にはしたくなかったからです。

でも、本当は、一人のときはずっと病室で泣いていました。

出産後の母親は5日間くらいしか入院出来ず、息子はまだ入院中でしたので、私が退院後は離れ離れになることが決定していました。

私の入院最終日、夜中まで起きていたとき、見回りの看護師さんが「寝られない?」と入ってきました。

その看護師さんは、
「ベビちゃん、今も入院しているんだね。心配だよね。」と話し始めました。
その時も、私は笑顔で対応していました。

そして、看護師さんは
「あのね、今の時代、こういうことを医療関係者が言うと、訴えられたりすることがあるから言ってはいけないんだけど…。」と話し始めました。

そして、
「私ね、あなたのベビちゃんは大丈夫だと思うの。根拠はないのだけど、そう思うの。」と言いました。

私はまさかの言葉に驚いたのと同時に、思わず涙が堪えられなくなりましたが、その看護師さんは「ゆっくり寝てね」と言って、すぐに去ってくれました。

一人になった瞬間、私は間髪いれずに号泣。
そして、その夜はホッとしたような気持ちで眠ることが出来ました。

この出来事は、今思い出しても涙が溢れます。

その後、息子は元気に退院し、今も健やかに育ってくれています。

根拠のない「大丈夫」にとても救われ、癒され、ずっと忘れない大切な思い出です。

キラキラほしこ

女性/39歳/東京都/専業主婦
2019-06-06 18:01

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