小さな護衛

朝の電車でたまに盲導犬を連れて座っている方を見かけます。
文字通りの通勤ラッシュの中、主人の足元で『伏せ』の状態で大人しくしているゴールデンレトリバー。
これでもかと人が密集する中で、
『電車が揺れた拍子に前足踏まれないかな⁇』
『尻尾踏まれたりしないかな⁇』
と心配になってしまい様子を見ていると、その前に立った方々はどんな人でも
『自分がこの子が踏まれないように守ってみせる！』
と言わんばかりに、我先にドアから入って来る人たちからその子を守るように立つのです。
本当にどんな人でも。
そして自分が降りる駅に着くと、また新しい護衛が現れ、盲導犬を守ってくれます。
そんな光景を見ていると、本当に悪い人なんてきっといないんじゃないだろうか
と思ってしまいます。

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