空気
ツイッターでフォローしている60代の女性がいます。
この方がたまに料理の画像をアップされるのだけど、最後の『あしらい』がいいな、と時々 感心するんです。
『あしらい』
雲丹の料理に『木の芽』とか、
ぶり大根に『針生姜』とか、
豚汁に『あさつき』とか、
別にそれを乗せなくたって、料理は美味しく成立するのに、最後にほんの少し 手間をかけることで一回り 全体が豊かになる。
それは気持ちの余裕や豊かさそのものだと思うのね。
そしてそれは食べ物だけでなく他の服飾や日常生活のあちこちにも豊かさをもたらす精神として有り続ける。
「素敵だなぁ」と思います。
この女性、先頃、他界された某 有名作家さんの『奥様』なのだけど。おそらく戸籍上は『養女』ならしい。先生は生前、愛情をこめて『家人』と呼んでいた。
しかし、その作家さんの生前の人気も相まって、たまに心ないリプも付くようです。まるで生前の先生の人気や財産を、妻になりすまし 私物化している、といったような。
そんなこと他人がとやかく問うようなことじゃないよね。
それに僕は思うけど。
その実、本人同士でもよくわからない関係ってことも世の中にはあるものだ。
芸術家 岡本太郎のパートナーの岡本敏子さんも戸籍上は『養女』だった。たぶん家族としては、妻であり、妹であり、母であり、友達であり、仕事としては、鑑賞者であり、理解者であり、マネージャーであったろう。
これらを一言で何と表す?
僕とモモちは。
なんだったんだろうね(笑)
飼い主と畜犬、養父と養女、友達、家族。
「ペットも家族です。愛情こめて育てましょう」
「ペットは家族ではありません、立場は明確にしましょう」
モモちと一緒にいた時は、あるいは今も、そうした議論は「安っぽく意味のない事」になっていました。
暮らし始めて一年もすれば、お互い “空気” のようなモノになりましたし、犬との関係性に『名称』は本当に必要ないんです。
それで本人たちは
楽しくやっているのですから ( ´∀`)
コーギモモ
男性/58歳/神奈川県/飲食業
2019-06-17 07:39