スナメリのタタリ
仕事でドタバタしてたら、茶道部の
学生から、『茶室の中から異臭がする』
との連絡を受け、急行しました。
現場に着くと、確かに臭い。
ワビサビなんてあったモンじゃない。
かほり立つ和室って、どうなん?
茶室を含む施設内をくまなく調べると、
トイレが水深数cmの“池”に化けてました…
これはマズい、と総務課を通して業者に
緊急対応を依頼したところ、どうやら
トイレそのものが原因ではないらしい。
施設の図面を引張り出しながら、
排水管のチェックのため、業者が何気に
横穴を緩めたところ、数100L級の汚水が
吹出し、業者さんと補佐の私がド⚫フの
コントみたくモロに直撃を受けて、施設の
一室が大洪水…一張羅もダックダクに
なりました(´・ω・`)
お陰様で、茶室の畳8枚、無垢の柱3本、
別室の天井の石膏ボード5枚と諸々の器材が
運命をともにしました。甚大な被害です。
結局の原因は、排水管の詰まりと逆流でした。
でも、何故径15cmもの管が急に詰まったんだ?
なんて一同が悩んでいると、
新任の若い女性講師が、蚊の鳴く様な声で、
『すいません、骨格標本作りのために
スナメリ煮てました…』
『…え?小型のクジラでしょ!?一頭丸ごと
煮たんですか?』と私が聞けば、
『…3頭、…です。(;_;)』
…。そりゃあ…。
スナメリを大鍋で3頭煮た、とかいうpower word。
今一度臭いをかげば、何だか血液や蛋白の
醸し出された、にほひ。コレだよ…。
煮込んだ後の大量の汚水と肉片が、管を
一気に通せんぼ…しちゃった模様です。
青ざめた年下教員相手に、もうキレる気力も
失せ、新品の雨具に“着替えて”帰りました。
そんな、スナメリに祟られた、ある日の職場。
つきのわ上等兵
男性/43歳/愛知県/会社員
2019-07-03 22:32