明日の案件
本部長、秘書、社員の皆様お疲れ様です。
僕が中学のとき野球部にいた頃の話です。僕たちのチームには他のチームでも噂になるくらい怖い部長の先生がいました。その先生には予知能力があり僕たちが良からぬ事をしている現場を確実に抑えいて人のものとは思えないほど硬い指でツンツンしてきます。また、まあまあ若いのに試合の完全な未来を予言する百戦錬磨の経験値を持っています。僕達の間ではその先生は魑魅魍魎の類で一万年くらい生きてるんじゃないかという噂がたつほどでした。
そんなある日、その日は最後の春の大会の2週間程前でした。僕たちの不甲斐ない練習に監督さんと部長先生が怒ってしまい練習を打ち切られてしまいました。僕たちは大して反省もせずバス停までの道のりをヘラヘラと談笑しながら歩いていました。不思議なもので3年生ともなると不吉な「気」を感じる事が出来るようになっていました。「まさかいねぇよな」と思いながら歩いていました。
そしたら、、、、、、。いたんです。
曲がり角の向こうに車がいました。それは部長先生の車でした。しかしその車には誰も乗っていませんでした。僕らは全員一度動きを止めましたが空の車に一礼して足早にその場を離れようとしました。
しかし最後尾のやつの様子がおかしくその場に立ち尽くしていました。するといきなり「こんばんは!」と叫び、まさかと思いダッシュで引き返すと白い軽自動車の隣にぼんやりと白いものが見えました。そうです、その正体はその最恐の部長先生だったのです。
そのあとの事は怖すぎてよく覚えていません。僕はその事を思い出すたびに「あれ?もしかしてお化けより人間の方がずっと怖いんじゃね?」と思わされます。
(でも最近は女の子も怖いです笑)
ジャンプスマッシュ
男性/22歳/神奈川県/会社員
2019-07-30 22:14