本日の案件
本部長、秘書、社員の皆さま、今日も暑い中お疲れ様です。今日は誕生日なので、記念に何かしておきたく、初書き込みします!(^^)
思い出のアルバイト、それは大学生で初めてバイトしたお蕎麦屋さんでの経験です。
最初の仕事は「くずし」と呼ばれる、お客さんが食べ終えた食器を洗い場のおばちゃんが洗いやすいように、食器別に並べていくという仕事でした。他の職場でこの「くずし」に出会ったことはないため、長年洗い場を担当しているそのおばちゃん独自の洗い場ルールなのだと思いますが、そのおばちゃんがものすごく厳しく、置く場所を間違えたり、もたもたしたりすると、「違う!」「これはここ!」「遅い!」と罵声が飛んできます。しまいにはレンゲも飛んでくる仕末。私は泣きながらも「くずし」を続け、何度ももうバイトを辞めたいと思いました。不憫に思った社員さんがお蕎麦のまかないを大盛りにしてくださるのですが、そのお蕎麦がまぁ美味しいこと。5分でお腹に流し込み、このお蕎麦を食べ続けたいという気持ちとこのおばちゃんを超えるには実力で勝つしかないという思いで、必死におばちゃんにくらいつきました。いつしか私は「くずし」レベルを積み上げ、ついにその瞬間は訪れました。「ちょっと待って。」私の「くずし」職人速度についていけなくなったおばちゃんが言い放ったその一言。おばちゃんの顔が見えないほど、高く積み上げられた食器達。勝った。そう、完全勝利です。その時の達成感と暖かい社員さん達の眼差しは今でも忘れられません。
今思うと「くずし」の技術が日常生活で役に立った記憶はありませんが、「くずし」一筋に熱を入れ、社会の厳しさと超えられないおばちゃんはいないと学んだ若かりし頃の経験でした。
たぬきねいり
女性/38歳/神奈川県/会社員
2019-08-01 10:18