あ〜んけん♪
20年くらい前でしょうか。
仕事で、受講生の方の受講証を手書きで作っていた頃、とてもむずかしくて画数の多い字を使うお名前の方がいました。
仕事柄、こだわるお客様が多いので、お客様のお名前は間違えないように細心の注意を払っていました。
とあるクラスで、名字の一字がとても複雑な字を使うお客様がいました。漢字をよく知っている上司たちですら見たことがないという漢字でした。
見直しもしていたのですが、その文字の中の小さな点がひとつ抜けていたのです。
定員いっぱいの教室に、怒声が響き渡りました。
「人の名前を間違えるな!」
「失礼にもほどがある!」
「間違えずに書くのが当然だろ!」
謝っても、謝っても、すぐに書き直しますので、と言ってもお気持ちは収まらないらしく、延々と怒り続けてました。
どのくらい続いたか…
謝り続けながら、次第に、そのお客様に申し訳ないという気持ちが薄れてきて、周囲でこの怒声を聞いてらっしゃる他のお客様に申し訳ない気持ちの方が強くなってきました。
さぞご不快だろうな、と。
前置きが長くなりました。
あの時のお客様に会ってみたいです。
「いまでも、お名前の字を間違えたらあんなに怒るのですか?」と、お会いして聞いてみたいです♪
なぜか、今なら笑ってお話しできそうな気がするんですよね。なぜか… 。
くみ
女性/65歳/東京都/黄色くみ広報室長
2019-08-08 10:09