幼馴染
小学校の頃、家の近くに住んでいた同い年の女の子に会いたいです。
一年生の頃、姉や姉の友達から「2人手繋いでよ」と言われて何も気にせず手を繋いでいました。
三年生、四年生とクラスが別々になり一緒に帰ることも少なくなりました。
五年生、六年生は同じクラスになりましたが、とくに密に話すこともなく、普通のクラスメイトでした。
六年生のある日、何があったかまでは覚えていませんが、偶然帰るのが2人とも遅くなり、同じタイミングで帰ることに。
「一緒に帰ろ?」とその子に言われましたが、
なんだか恥ずかしくなり、
「なんで?」
と言ってしまいました。
彼女は少し寂しそうにしながら無言で歩き出しました。
私はなんか悪いことしたなぁと思って、でも何を話せばいいかわからず、無言で彼女のすぐ後ろを歩いて帰ったのを覚えています。
彼女と別れる時、「じゃあね」と言いましたが、その背中から返事はありませんでした。
しばらくして彼女は転校していきました。
後から聞いたのですが、いじめられていたそうです。
全く気付いてあげられませんでした。
あの時、なんで私は「なんで?」と言ってしまったのだろう。
「いいよ」と言ってたら彼女は転校せずに済んだのかもしれない。
何か力になれたのかもしれない。
8月の似合うあなたと会って話したいです。
19年経った今でも会って一言、
「一緒に帰れなくてごめんね」
と伝えたいです。
今は何してるのかな。
幸せに過ごしているのかな。
いつまでもあなたの幸せを願っています。
8月の似合うあなたと会って話したいです。
学園祭の魔術師
男性/36歳/東京都/公務員
2019-08-08 18:11