本日の案件
本部長、秘書お疲れ様です。
私は数年前、埼玉県北部ほぼ群馬に近い所に住んでおりました。
その土地に引っ越したばかりの頃です…散歩が趣味の私は、夕方ふと、いつも通っている道沿いの川の先が気になり、散歩することにしました。
細い川だったので、何となくじきに大きめの川や道にぶつかるだろうとテクテク歩いていくと、川はずーと細いまま、うねうねと続き、土手っぽさは無くなり、草が生い茂る雰囲気になっていきました。
この時点でもう町のどこら辺に位置しているのか分からない状態です。
日もすっかり落ち、辺りは暗く、引き返そうと後ろを振り向いても、街灯のない川沿いです。暗くて何も見えません。
もう少し歩いてみれば広い道に出るかもしれないと、私はどんどん歩いていきました。
しかし、知らない道は続くばかり。
この土地にはまだ知り合いが一人も居なかったので電話をかけて迎えに来てもらう事もできません。
そうだ!GPSだ!と思い、携帯で調べてみると、道のない場所を指していました。自宅のある市内からだいぶ離れている事は分かりました。
携帯の電池も無くなった頃、ようやく車の通る道路に出ました。
もう恥を忍んでヒッチハイク方式で行くか!と思ったりもしたんですが…結構田舎です。車も通りません。
駅を目指したいけれど、道をどう進めば近づくのか遠のくか分かりません。
そして一か八かで進んだ道の先にコンビニを見つけました。
この時の安堵といったらなかったです。
コンビニの灯りが、本当に暖かい光でした。
そして、そこのコンビニの店員さんに駅を教えてもらい、数十分かけてようやく駅にたどり着きました。
なんとその駅…自宅の最寄り駅の3駅先だったんです。東京にいると分かり辛いですが、田舎の3駅は相当です。自分で引きました。
そして夜遅く自宅に帰れた時、自分を褒めました。マジよく歩いた…と。家最高!と思いました。
こんなにハイテクな時代でも、今が何時なのか自分が何処にいるのか分からない、町の中でプチ遭難のような事があるんだな…と、貴重な体験でした。
黒猫が夢
女性/26歳/東京都/自営・自由業
2019-10-09 03:43