雨の中嶋
元 F1ドライバーの中嶋 悟さんといえば、
1989年の最終戦オーストラリアGP
とてつもない豪雨の中、開催されたレースで、トップクラスのドライバーが次々にスリップしては、クラッシュしてリタイアしていく中、ファステストラップ(そのレースにおける、一周をもっとも速く走ったタイム)を更新しながら、予選22位から、4位まで追い上げ、3位入賞のリカルド・パトレーゼを、パスする寸前まで追い上げたレース。
まさに『雨の中嶋』の異名通りの壮絶なレースでした。
実は当時、38歳になっていた中嶋さんにはF1の横Gが辛かったそうで、ドライコンディションのハイスピードでは、高速コーナーで意識が朦朧とすることもあったとか。
ところが雨になると、各車スピードを落として走らざるを得ないから、スピードが落ちればコーナーでのGの負担は、自然と減るので、コントロールに専念できる、と。
もともと「別に雨でスリッピーな路面なんか気にならないよ」というくらい、車のコントロールには定評のある中嶋さんにとっては恵みの雨。それが実は『雨の中嶋』のカラクリだったという話。
タラレバが無意味なのはわかっちゃいるが。
F1レギュラードライバー日本人 第一号
国内では、星野を下して最強だった中嶋さん。
できれば全盛期の若い時に、F1のシートが用意されていたなら、もしかしたら、いや、きっと表彰台の真ん中に立つ姿が見られたかも知れない。
もちろん。
そうした運・不運もふくめて、スポーツ選手は神に愛されるわけだが。
コーギモモ
男性/57歳/神奈川県/飲食業
2019-11-10 22:44