『自己嫌悪』に悩む方へ
自分自身の経験を振り返り、同僚や後輩のことも思い出してみると、人は誰しも年代ごとに似たような精神状態にあるような気がします。
10代、20代は自分のアイデンティティーを形成するのに必死です。たいていの人は自分が何者でもないことを実は知っています。だから自己嫌悪もします。誰かに指摘される前に自虐してみると少しは傷が浅くて済むので、態度に表してみたりしますが、実は一番甘やかしたいのは自分自身です。
バカなこともします。若者は基本バカです。
どういうバカかというと「これしかない!と思い込むバカ」です。例えば彼女の誕生日に「彼女が一番 喜ぶのは俺の作った歌しかない」とか、そういう勘違いです(笑)
自分の思い込みでドツボにはまって自己嫌悪。
これが30代になると、仕事も私生活も多少は分別がついてきます。でも、相変わらず「勘違いバカ」のままです。自分のお金や移動手段も増えて、不思議と上手くいく。自分の実力でもないくせに。だから調子に乗ったりします。
40代になると、調子に乗っていたツケが一気に回ってきます。「若いから」で許されたことが許されなくなる。ようやく勘違いバカではなくなってきますが、外的な問題が押し寄せてきます。親兄弟や自分の健康問題、子供の反抗期や教育問題、上司と部下の板挟み。20代30代は自分のバカさ加減だけ気にしていれば良かったし、気の持ちようでなんとでもなりました。しかし外的要因は自分ではどうしようもない問題ばかりです。
もしかしたら、ここが一番 暗黒かも(笑)
そして50代。
暗黒にも耐性が付いてくるのと同時に、いろんな問題が解決したり、あきらか手遅れになって諦めがついたり、少し身辺がスッキリとしてきます。怒られない程度に偉くなってたりもしますし、子供が独立したり親が死んだり。寂しくもありますが、問題解決という側面も実はあります。
気がつくと、自分のことより、いつも家族や同僚など他人のことばかり気にするようになっていたりします。「オレのことはいいから、頼むから上手く行ってくれ!」と願ったりします。自分に対する興味が薄れてくるのです。自己嫌悪も自己寵愛もなくなってきます。
だから、20代の今、自己嫌悪している皆さん。
あと、30年 辛抱すれば大丈夫ですよ。
コーギモモ
男性/57歳/神奈川県/飲食業
2019-12-01 01:15