本日の案件

本部長、秘書、社員の皆様お疲れ様です。

私の忘れられない電話は、かれこれ11年前のことです。その時はまだ新入社員で、また、今みたいに働き方改革がまだ取り沙汰されていない頃でした。
当時おつきあいをし始めたばかりの彼からの電話だったのですが、その日も私は深夜まで残業してもう少しで家に帰り着くタイミングでかかって来ました。睡眠不足でフラフラでしたが、声の様子がいつもと違い、とても悲しそうな声をしていました。
疲れているからまた今度話を聞くね、と返すこともできたのですが、なんだか運命的というか、この機を逃してはいけない気がして、話を聞くことにしました。
その日彼が以前おつきあいしていた彼女と偶然会ってしまったらしく、その時に大変傷つく言葉をかけられたようです。内容は詳しくはわかりませんが、その電話がきっかけで敬語を使わなくなり、名前もあだ名で呼びあうようになりました。
その彼は今の夫で、二人だった家族も4人になり、とても幸せです。あの時電話を切ってしまっていたら、また私が寝落ちしていたらどうなっていたのか、今も時々考えます。ちゃんと電話を受けた11年前の自分を褒めてあげたいです！

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