あの時はありがとう案件
私が大学生だった数年前の話です。
授業も終わり最寄の駅で帰りの電車を待ってる時電車が人身事故を起こしました。
どうしようかななんて考えていた時駅内の公衆電話を使う小学生をみかけました。
どうやら丁度その電車に乗る予定だった様で、
どうすれば良いか分からず親御さんに連絡をしようとしていました。
ただ
上手く電話がかからないのか、ずっと受話器を上げは下げを繰り返していました。
不安の色が見えたので、声をかけ私の携帯電話を貸してあげる事に。
話を始めて少し経ってから、代わって欲しいとの事。
確かに小学生の子供が知らない電話番号から電話をかけてきたらびっくりするよな...
と思いつつ、状況の説明をし名前と学校名を伝えた後、
目的地まで行く別の電車に乗せてあげその場でバイバイ。
それから数日後。
学校から電話は入り、「数日前に男の子に電話を貸したか」という質問の後、
すっかり忘れていた私はそういえばそんなことあったな!と思いだし伝えると
来て欲しいとの連絡が。
行ってみると、その親御さんとお子さんからお礼の手紙と可愛いハンカチのプレゼントが!
家に帰り貰った手紙を読んでみると、
不測の事態でどうすれば良いか分からずとても困っていた事、
電話もかからず不安だった事、
駅員さんもおらず、誰も声をかけてくれないなか声をかけてくれてとても安心できた事、
わざわざホームを乗り換え電車に乗せ、案内してくれた事、
それに対する感謝の言葉と共に、
『貴女の様な優しい方がいてくれて本当に嬉しい。ありがとう。』
という一文が。
その一言があれから数年経った私を今でも勇気づけてくれます。
自信を無くした時、疲れた時、自分の事しか考えられなくなった時、
貰った手紙を読み返しては嬉しい気持ちになります。
あの頃周りを見る事ができた自分ありがとう。
手紙をくれたあの時の貴方、ありがとう。
頑張ろうって思います。
タマ号
女性/33歳/東京都/出戻り社会人
2020-01-08 18:53