スカロケ小説第二十六話
あるところに一人の男がいました。男はある日、怪我をした一人の美しい女性を助けて自分の家につれて帰りました。そして、そのまま二人に一緒に暮らすようになりました。
女性はとても男に優しくて男は天にものぼるここちでしたが、食べ物を一切、食べないのでした。そんなある日。
「けしてこの部屋を開けないで下さい」
その女性、さちはそう言って、一部屋にこもってしまいました。
男は、ノラ仕事の最中も気になってしまい、家に帰ってから、ふすまを少し開けて覗いてみました。
そこには、男が見たこともないような不思議な体をして、お腹のところを開けてがまの油をさしてる女性がいました。
「見ましたね」
女性はそう言って、いつまにか手にしていた杖をふるったかと思ったらたちまちかききえてしまいました。
カリン
女性/60歳/埼玉県/小説家見習い「帰って来たスカロケ小説」更新中
2014-11-21 18:07