冬の日のできごと【案件】
10年前の寒い冬の日
君はパパの車を借りて僕のアパートに来た
鍋をつついて、楽しく過ごした
降り出した雪
君が、雪の中の運転は怖いと言うから
君を送ってから、僕は2キロ3キロ歩いて帰ればいいと、代わりにハンドルを握った
君はそのまま家に帰ればいいのに、一緒にいたいからと
僕の後ろをついて歩いた
しんしんと降る雪、静かな街
レインコートのフードをかぶって、長靴を履いて
てくてくと、けなげに僕についてきてくれる君が無性に愛おしかった
そして今君は、妻として僕の隣にいる
(お目汚し失礼しました)
オヨ
男性/35歳/茨城県/会社員
2020-02-04 18:14