本日の案件
15年ほど前、僕は某コインパーキング会社でアルバイトをしていました。
その会社では、営業や設備など、様々な部署がありました。
僕の役割は広報でした。
と言っても内勤ではなく、外回りをして、新規の駐車場を近隣の方々に宣伝をするというものでした。
そういった仕事をしているうちに、僕は気づきました。「サボれるじゃん」と。
そして僕はサボりまくりました。
例えば、その会社では、毎朝「本日は〜に行って〜をします」と言った業務予定をするのです。
僕は大真面目な表情で、その業務予定をしていました。
ですが、その予定は全て嘘で、本当は「今日はあの店でサボろう」と思ってました。
そして、ある日、赤坂のカフェでサボっていたら、会社の専務と営業部長に見つかりました。
彼らは言いました。「キミはここで何をしているのかね?」と。
その際、僕はアカデミー級の芝居をしました。
「いや。実はこの裏手に借主を募集している土地がありまして、それが駐車場になるか貸し主さんと相談をしていたんです。すいません、すぐ報告すべきでしたが、上の方々のご期待にそわないとならないと思い、自分で動いていました」
もちろん、全て嘘です。
ですが、僕の嘘熱意に、専務と営業部長は
「なるほど。それは大変感心だ」と称賛されました。
さらに、次の日の朝、専務から「みんな。昨日、彼が自主的に会社の力になろうとしてくれた!」とお褒めの言葉を頂戴しました。
僕は、罪悪感いっぱいの気分でしたが、本音は「してやったり」でした。
なお、その後もサボりまくりました。
けいごん
男性/42歳/神奈川県/フーテン
2020-02-11 06:32