本日の案件
二十代前半の頃、僕はプロのミュージシャンを目指していました。
夢追い人の聖地、高円寺の安アパート(四畳半)に住み、音楽活動をしていたんですが、あの頃の自炊生活はすさまじいモノでした。
とにかくお金がないから、安く済ませたい。だけどいっぱい食べたい。毎日サバイバルのようでした。
当時、どれだけお金をかけずに腹いっぱい食えるか。そこに心血を注いでいました。
まず米を炊き、どんぶり茶碗にギューギュー詰めて、その上にモヤシ、納豆、生卵をぶち込むという、豪華とはほど遠い食事。
とにかくお金がないから、どれだけ安くできるかに焦点を絞っていました。
でも、たまにゼータクをしていましたね。
スーパーで、お惣菜が半額だった時とかに、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、ええい!と買っていました。
あの、たまにゼータクした時の罪悪感というか背徳感みたいな感情は快感でした。
あの頃、ご飯が食べられることの幸せについて深く学びました。
お金はなかったけど楽しかったです。
けいごん
男性/43歳/神奈川県/フーテン
2020-05-06 06:42