思い出3
僕は高校卒業後3年間現場職人だった。
すごい大変な仕事だった。
夏は猛烈に暑いし、冬は凍えるように寒い。
仕事内容は、後日述べるとして、こんな出来事があった。
ある大雨の日、僕はびしょ濡れになって作業をした。とてもキツかった。やめようと思った。
帰り、トラックに乗って現場を後にした。
車の中で親方と2人、冷え切った身体を暖めた。
すると、親方が「ほれ」と言って缶コーヒーを渡してきた。
あの味は抜群だった。
どこの喫茶店よりも美味かった。
懸命に働いて飲んだコーヒー。
あの味は忘れられない。
けいごん
男性/42歳/神奈川県/フーテン
2020-05-22 17:28