弥生、3月…
この映画は、弥生を意味する3月に焦点を当てながら同じ人を30年以上愛する二人の
コミュニティとコミュニケーションの本質を描いた映画だと感じた。
そしてまた、偏見や差別が無理解と無関心から起因することも端的に描いたものであり、東日本大震災の回想シーンを通じて災害発生時の避難所開設に於ける問題点もまた上手く描かれている。
世の中は、タイミングも重要であること。
コロナウイルス感染拡大で全国ほとんどの映画館が休業要請の対象となったため、
実質3ヶ月遅れの公開となった。
薬害エイズ感染被害者への偏見や差別。
東日本大震災の被災者、
特に原発事故で帰宅困難区域内から
移住してきた者たちへの偏見や差別。
そして今年、コロナウイルス感染者への差別や偏見、自粛警察による過剰な排除意識。
SNSによる誹謗中傷で尊い命が失われたこと。
実際、宮崎県でも当時の口蹄疫で『宮崎県民はウチの県に入るな。』とトラックごと追い出されるドライバーも少なくなかったと知人から聞いている。
これらの要因は、
全て無理解によるものから起因する。
前向きに取り組みながら失敗したこと、
これは失敗ではない。
失敗から学ぼうとせず、改めようとせず、
反省しなかったことが本当の失敗である。
最後に、この映画とは全く関係ないが今年の選抜高校野球に出場することが叶わなかった32校が8月10日から17日の日程で各チーム1試合ずつにはなるものの、甲子園の舞台に立てることが正式に決まった。
高校の卒業式に参加することが叶わなかったストーリー上の人物、渡辺さくら…
彼女の短い生涯があたかも…
渡辺麻友と宮脇咲良の壮絶な苦労と苦悩を描写しているようにも感じた。
くろやん
男性/47歳/宮崎県/会社員
2020-06-11 00:06