フミノイマージン。
みなさま、おはようございます!
今日は阪神競馬場で
マーメイドステークスという牝馬限定のハンデ重賞が行われます。
このレースの勝ち馬に、自分にとって思い出深い馬がいるので、お時間ある方はお付き合いいただけると嬉しいです。
先週の安田記念。
実力、人気とも圧倒的なアーモンドアイを破って勝利したグランアレグリア。
鞍上は大舞台に強い池添謙一ジョッキー。
彼の同期に太宰啓介ジョッキーがいます。
太宰ジョッキーの重賞勝鞍は6つ。
その中の4つの重賞勝ちのパートナーがフミノイマージンです。
名牝ブエナビスタと同じ日に生を受けた彼女は、本田厩舎からデビュー。決して順風満帆ではない競走馬生活でしたが、約1年の休養明け後は後方からの豪脚で追い込むスタイルへの脚質転換、以降、2011年の福島牝馬ステークス、マーメイドステークス、愛知杯、2012年の6歳時には札幌記念を勝利しました。明け7歳も現役続行を表明。悲願のGI勝利のために。
あたしが初めて競馬場で「ポッポちゃん」に会ったのは、2012年の東京新聞杯。スカイブルーのメンコをつけ、颯爽とパドックの外目をグイグイと歩く姿に「牝馬なのにめちゃめちゃかっこいい!」と目が釘付けに。4着に敗れはしましたが、最後の末脚の凄さに魅了され、すぐお気に入り馬登録をしました。
彼女のGI挑戦を見届けるべく、2013年ヴィクトリアマイルも応援へ。この日のパドックも外目グイグイ。きっと勝てる!と信じ、発走を待ちました。
16番手から最終コーナーへ。ここからだ!と思って観ていると、急に外にふくれていって太宰ジョッキーが下馬。
心配で4コーナーの方を見つめていると、しばらくして馬運車が到着。自分の脚で乗り込んでいくのを見届けました。
右第1指関節脱臼 ※予後不良
首を上げ下げする歩き方で、ポッポちゃん呼ばれ、ファンに親しまれていた彼女。これが現役最後のレースとなりました。
それから数年、レーヌミノルが桜花賞を勝利。本田厩舎にとって初GI勝利、担当は中井助手。
表彰式が終わり、彼がスポーツ紙の記者に「一緒に撮ってください」と声をかけ、胸ポケットから取り出したのは、フミノイマージンの写真と鬣。大切なお守りだそうです。
ポッポちゃん、今日も後輩が走るよ。
見守っててね。
スカロケ競馬部あべんぬ
女性/54歳/埼玉県/勝負師
2020-06-14 11:05