案件
皆さまお疲れ様です。
いまから20年前の話です。
ある冬の夜、新任教師であった私は、今日もひとり職員室で次の日の授業の準備をしていました。
月も明るくなってきた頃、職員室の扉をノックする音がしました。訪ねてきたのは、荷物を届けにきた別の学校の年上の女性の先生でした。
面識はほとんどありませんでしたが、僕が1年目というのは知っていたようで、新人は大変だねーとねぎらってくれました。
簡単に挨拶を済ませ、その先生は帰って行きました。綺麗な先生だったなぁと思いながら、仕事を続けました。
夜もふけ、お腹の音が鳴り出したころ、また、職員室の扉を叩く音がしました。
今度は誰かな?と扉を開けると、先ほどの先生でした。右手にコンビニのおでん、左手に飲み物とお菓子の袋。
ありがとうございます!と、感謝を伝えると、その先生は一言、『惚れんなよ(*^ω^*)』と。
それだけ言い残して、帰っていきました。
(もう、惚れてまうやろ〜)
あのときのおでんの味、いろいろなものが染みていて忘れられません。いつまでも色あせない、良き思い出です。
ちなみに、そのときの先生が、いまの私の妻、、、ではありません、、、
残念ながら、ドラマにはなりませんでした。笑
ちよ
男性/45歳/東京都/会社員
2020-07-20 16:56