社員掲示板

本日の案件

あれは、私が小学校4年生の時でした。
あの日は、学校がいつもより早く終わって、自転車で友達のA子の家に向かう途中だったんです。

狭い交差点で信号待ちをしていると、横から白い車が現れて、私の前を左から右にゆっくりと通過していったんです。

私は、見てしまいました。
間違いありません。

白い車を運転していたのは、担任のS先生。
助手席にいたのは、A子のお母さん。
二人は、とても楽しそうに談笑していて、すぐそばに私がいることにも気づいていない様子でした。

当時の私は、担任の先生と児童の保護者が同じ車に乗っていることについて、特別不思議には感じませんでした。それに、私の学校では、新年度を迎えて間もない時期に、担任の先生が児童の自宅を家庭訪問し、保護者と面談する機会があるのですが、目撃したその日も、まさに家庭訪問期間中だったので、私は、今日はA子の母親と面談する日なんだなあと思うだけだったのです。

あれ?ということは、今日S先生は、A子の家を訪問するのかな?

A子の家に到着すると、A子が出迎えてくれました。A子の母親は留守のようです。

「ねえ、A子。さっき私、A子のお母さんが、S先生の車に乗ってるところ見たんだけど、どこかに出掛けてるの?」

A子は眉をひそめ、首を横に振りながら、

「そんなはずないよ。だってうちのお母さん、今日は夜遅くまでパートって言ってたし、家庭訪問も、先週終わったばかりだよ?」

あれ?おかしいなあ。あれは絶対にA子のお母さんに間違いないと思うんだけどなあ。

腑に落ちない私は、自宅に戻った後、この一連の話を、自分の母親に話しました。私の話を聞いた母親は突然血相を変えて、「あんたの見間違いでしょ!A子ちゃんのお母さんがS先生の車に乗ってるはずないよ!」とまくし立て、「そんな話、絶対にヨソでするんじゃないよ!」と、強く念押ししてきました。

えー?そんなに怒ることかなあ?と思いながらも、私は黙って頷くしかありませんでした。

あの日以来、母からの言われを忠実に守ってきましたが、今回、20年越しに、ラジオという公共の電波を通じて吐き出してしまおうと思うに至りました。
お母さん、ごめんなさい!

それにしても、S先生とA子のお母さん、あの時どこに行くつもりだったんだろう。

親のスネかじり虫

女性/35歳/東京都/公務員
2020-07-23 15:38

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