案件

お疲れ様です。
大学生の頃にピザの配達員でアルバイトをしていたときはよく見かけました。夜遅い時間に古い集合住宅の階段を歩いて登って上を見上げると、5階上踊り場から覗き込んでくる子供が見えたり(もちろんいません)、人が歩いて通らないような林道の場所で女性が一人で立っていたりと…
その中でも一番驚いたことが1つだけありました。

アルバイトが終わってお店の後片付けをし、時間は夜の23時。平日の出勤だったので社員さんと二人きりで締め作業を終わらせていました。社員さんがお店の戸締まりや電気チェックをしてくれていたので、自分は先にお店から出て待つことに。外に出ると、お店の駐車場には、自分のバイク、社員さんの車、オーナーの車が3台並んでいたのですが…

オーナーの車の助手席に顔を半分だけ覗かせる男性の顔がじっ…とこちらを見てきていました。口元は見えませんが、目だけはニタァ…と笑っているような視線で。
オーナーは今日は不在。その車に乗ってる人は誰もいないはずです。

怖くなってすぐにお店に戻り、社員さんに今見たことを話しました。そのときは社員さんも「あははーもうこわいこと言わないでよー！疲れてるんだよ！さ、早く帰ろー」と、お店から出て一緒にオーナーの車を確認してくれました。やはり気のせいだったのかな…？と、その日は帰路につきました…。


3日後、自分はバイトがなかったので家でゴロゴロとしていると、先程の社員さんからケータイに電話が。急にアルバイトの人が出れなくなったときにヘルプで電話をかけてくることはありましたが、夜の20時だったので、どうしたんだろう…？と思いながら出ると、少しトーンの低い声で社員さんが
「オーナーが車で事故った…助手席に乗ってたお子さんが怪我して病院に運ばれたって…まさか前に言ってたの…マジだったの…？」と。


その後、アルバイトを時にオーナーと会う機会があったので、事故を起こされる数日前に車の助手席に幽霊なような人を見たと伝えると、青ざめて翌日すぐにお祓いに行ってました…。

正直、幽霊は疲れや精神的な幻覚だと思っていましたが、このときばかりは、幽霊の存在を少しだけ信じるキッカケになりました。

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