社員掲示板

深夜の足音

本部長、秘書、本日は、今から45年前の6才の時の、深夜の怖い出来事をご紹介します。45年前の夏、社宅住まいの私は、両親と兄の4人家族。その日は熱帯夜で、寝苦しくなかなか寝付けませんでした。そしたら、深夜なのに、社宅の階段を上り下りする足音が聞こえます。そして、私の家の玄関の前で足音が止まりました。そして、ギーっと言うかすかなドアの開く音。家の廊下をミシミシと歩く足音が、私の寝ている部屋に近づいて来ます。そして、廊下と部屋を仕切るカーテンの前で、足音は止まりました。そしてその瞬間、カーテンがサーっと開いて、そこには暗闇に立つ背の高い人影が立っていました。私はギャー!っと悲鳴をあげて恐怖で固まってしまいました。隣に寝ていた兄がその声で目覚めて、「うるせえなあ」「なんだ、扇風機が止まってるじゃないか」と言って、今まさに立っている大きな人影の足元にある扇風機に近寄って行きました。人影は立ち尽くしたまま、しかし、目だけは光っています。扇風機のスイッチを入れた兄は、寝床に戻って寝てしまいました。私は這いつくばって、母の寝る隣の寝室へ逃げ込みました。母の布団の中でただただ震えるばかり。母に、そして隣で寝ている父に、男の存在を話しても信じてもらえず、震えながらいつか眠りに落ちていました。翌朝、誰かが忍び込んだ、痕跡も無く、私は夢を見ていたということで、片付けられてしまいました。でも、45年経った今でも、あの時の足音と眼光鋭い暗闇の大男は鮮明に私の記憶の中にあるのです。本当にそこにその男は立っていたんです…

AK50

男性/56歳/茨城県/会社員
2020-07-23 18:05

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