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本部長、秘書、リスナーの皆様お疲れさまです。

今から15年以上前、夫の赴任に同行しドイツに住んでいた頃、夫と当時1、2歳の子供と旅行先のレストランで食事をした時のことです。

今は分かりませんが、ヨーロッパにはアジア人、しかも子連れがウェルカムじゃない店もあり、おしゃれな店ではいい席を案内して貰えなかったり、悲しい思いをする事もあったので、なるべくそういう小洒落た店には入らないようにしていました。

ところが、ドイツのドレスデンでの事。美味しいと評判の市庁舎の地下のレストランにどうしても行きたくて伺いました。体育館位スペースが広いので席は空いていましたが、自ら端の方を選び座りました。それでもホスピタリティ溢れるウェイターさん、美味しい料理に癒され、堪能していました。

その時、ピアノのクラシックの生演奏が止み、次の曲の演奏が始まり、今までの曲調とは違う曲が流れてきました、それは「春のうららの隅田川〜♪」でした。

あまりの突然のことにびっくりして遠くのピアノを見ると、演奏者の6.70歳位の男性が演奏を続けながら、こちらを見て優しい笑顔で会釈をしてくれました。

会釈を返した後、周囲を見ても日本人は私達しかおらず。こんなに離れている場所から、自分達のために届けてくれたのだと思ったら胸がいっぱいになりました。

もしかしたらあの男性にとっては些細な事かもしれませんが、慣れない国で初めての子どもを育てて行けるか不安な頃だった私にとっては、何だか頑張れそうと思えたとても大切な出来事でした。
ちょっとした思いやりでも、形に表すことで誰かを支えることもできるのだと、これからの自分の在り方を考えさせられました。

その後もドイツの人の温かさに支えられた事数知れず…第二の故郷になりました。

greentea

女性/56歳/神奈川県/専業主婦
2020-08-04 16:38

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