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長女の生まれたクリスマス

15年前のクリスマスイブの朝、私は2人目の子どもである長女を、開院したばかりの病院で産みました。
その病院で14番目に産声を上げた赤ちゃんだよ、と産まれてすぐに助産師さんが、降る雪を見せるために窓を開けながら教えてくれました。
最初に産まれたのは女の子で、そのあと12人男の子が続いた後の女の子。ピンクの産着が久しぶりだと、スタッフの皆さまがたくさんお祝いの言葉をかけてくださりました。

次の日の朝。部屋をノックする音が聞こえました。いつもなら看護師さんがノックの後に入ってくるのに、そのときは誰も入ってくる様子はありません。個室の中にトイレもシャワーもあるので、部屋の外に出ることはほとんどない病院。
なんだろう?とドアを開けると、部屋のドアノブに、ピンクの毛糸で編んだ手編みの靴下がぶら下がっていました。
中を見ると、クリスマスのお菓子や小物と一緒に、長女を取り上げてくれた医師からの
Merry Xmasのメッセージカードが。

もうびっくりして嬉しくて、そのあと赤ちゃんの様子を見にきた看護師さんにお礼を言うと

先生、女の子が生まれたからって、昨日の夜頑張って編んでたよ(^^)
と。男性の怖そうな先生が、娘のためにクリスマスの靴下を手編みしてくれた?
更にビックリ!
先生の見た目とのギャップと、前もって用意したわけではなく、娘のために編んでくれたなんて。
夜中の授乳も産後の痛みも全て忘れられるくらい嬉しかったです。

今でもクリスマスになるとツリーにその毛糸の手編みの靴下を飾るたびに、娘にその日のことを話しています。

あぷりこっとん

女性/48歳/東京都/休職中
2020-08-04 17:50

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