PLAY the SUMMER
私の夏歌は、井上陽水さんの少年時代です。
私が中学3年生の時のことです。夏休みに入る前の社会科の最後の授業で、社会の先生が授業をやる代わりにアコースティックギターを持ってきて少年時代を歌ってくれたんです。
当時先生は40代ぐらいで、わりと堅物できっちりした印象の先生だったのでギターを弾けることにも驚いたし、授業をやらずにそのまま雑談のような感じで先生が先生になった経緯を話してくれたことにも驚きました。
もともと教師になりたいと思いながらも、一旦は会社員として就職したところ、やっぱり教師になる夢が諦めきれずに会社を辞めて中学校の先生になった…というような話でした。
これから高校受験に向けてこの夏はみんな勉強をするだろうけれど、どんな道に進んでも道は一つじゃないから頑張れ、と激励されたのを覚えています。
それから時は立ち、中学生の時には思っても見なかったほどライブハウス通いにハマった私は毎年夏になると東京から北海道へ、ライジングサンロックフェスティバルへと通うようになっていました。
そんな中、2007年のラインナップになんと井上陽水さんが!!
ステージに出てきた初めて生で見る井上陽水さんに興奮して、「すごい!本物!」とひとしきりはしゃいだ後に演奏が始まった少年時代のイントロ。
その音を聞いた瞬間、あの中学3年生の時に先生が歌ってくれた歌と言葉がバーっと思い出されて、気がついたら号泣していました。
私、実はあの後に音楽が大好きになって、今は音楽業界で働いているんですよ…先生が歌ってくれた曲、私も大好きになってそれが生で聞けるなんて…と頭も心もいっぱいでした。
今でも夏が終わりに近づいてくると、中学の教室とライジングサンのサンステージ、その2つの光景が思い出されて少年時代をつい口ずさんでしまいます。
余談ですが、その後調べたら先生は校長先生になっていました。やっぱり、人格者だったものなぁーと1人納得しました。
夕食作り中です
女性/47歳/東京都/専業主婦
2020-08-11 00:29