案件『あの人は今』

案件『あの人は今』

今から20年以上前の話です。
私の父が癌になり、余命宣告されました。
父の性格を考えて本人には告知しませんでした。
父は回復して家に帰る日を楽しみにしていました。
家族にとっては辛い日々でした。
その時の病院の看護士さん達が淡々と仕事をしてくれる事に感謝したものです。

ある時、看護学校の学生さんが実習で、
2週間、父の面倒をみる事になりました。
最後の日に学生さんが泣いてしまったのです。
父は不思議がり『何で泣いたんだろうね』と言ってました。
家族は困り果ててしまいました。

あの学生さん、あとで上司に叱られたのでしょうかね。
もう、20年以上も前の話ですが、ふと、思い出す時があります。
辛い事も乗り越えて、看護師さんの御仕事を続けているのでしょうか?
もう結婚して御子さんを育てながら御過ごしでしょうか?
立派な看護師さんになって後輩を育てているのでしょうか?
ステキな恋は出来たでしょうか?
御自分が納得できる良い人生を過ごせていますか?

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