【　朝の景色　】　～ 通勤電車内にて ～

(※不快に感じる方もいるかもですので
　　　　　　　ﾍﾋﾞｰｽｸﾛｰﾙにて流して下さい
　　　　　　　　　　　　御手数お掛け致します)

朝の通勤電車内は、人間観察の宝庫だ

乗り換え迄の数十分間で
出来事が起きる時は起きる


今日は、出る準備に時間が掛かってしまい
いつもの電車には間に合ったけれど
違う車両から乗る事となった

いつもと違う、ひとの群れの中に
鞄を前に抱え、会釈をしながら入り込む

シルバーウィークとは違い、
芋洗いとは言わずも、触れるか触れないかの隙間で
ｶﾞﾀﾝ…ｺﾞﾄﾝ…と車内は揺れていく

地下に入ってから、2駅いった頃位だろうか

静かな、車内にて異音が響く

『　…ﾌﾞｯ、ﾌﾞﾌﾞﾌﾞｩｩ…　』

あれ…何処かに、
PCエンジンゲーム
【　ｶﾄﾁｬﾝ　ｹﾝﾁｬﾝ　】
やってるひとがいる？と思ったら、やっぱり現実で

秒単位で、時間が経過する度、
ドアガラスに反射する
周囲のひと達の表情が顰めっ面に歪んでいく…

確かに、最初は、むむむ…早く駅着いてくれぇ…
と思っていたけれど、

落ち着いて、振り返ると
その臭いが逆に心配になってくる

医療専門家じゃないから確かではないけれど

以前、少しの間だけ
訪問入浴の御仕事を掛け持ちしていた時、

入浴中に
体調不良を起こしたお客様がいた事を思い出した

多分、腸内が消化不良で下っている状態

周囲の視線の先から、この方かな？って
わかったけれど、少し顔色も悪い…

確かに、音の出方もｺﾞﾛｺﾞﾛしてたのを
一生懸命我慢していたけれど漏れてしまった…、
といった音だったし、

心配の意味でも、
早く駅に着かないかと思いながら、ドアが開き、
乗換駅だった為に私は降車したけれど

私の後ろには誰も降りてこない

大丈夫だろうか、、

これまで、体調不良の方々を、
電車内でいろいろ見てきたけれど

もっと、重症化する前に
一度、出しきった方が良いと思うけれど…

車内の視線も刺さるだろうし…

無事、その方が乗り切れる事、祈るばかりです


そんな、軽い気持ちから、
重い心配に変わった、朝の景色でした…


　　　　　～ おしまい ～

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