本日の案件
本部長、秘書、リスナー社員の皆さん、お疲れさまです。
学生時代、もう30年以上も前の話です。
当時、隆盛を極めていた某ファミリーレストランでアルバイトをしていました。
私はフロアーで接客をしていたのですが、それはある日曜日のディナータイムのことです。
店内は満席に近く、残っているテーブルは6人が座れる大きさのものが一つ。
そこに1組の7名様の団体様がいらっしゃったのです。
見るからに如何にも極道といった人たちで、中でもパリッと高級そうなスーツを着こなした貫禄のある男性がその中のリーダーという感じでお付きの人たちはその人を囲むように「早く席に通せ!」と圧をかけてきました。
日曜日のディナータイムなので家族連れもいらっしゃいますし、バイトで入っているフロアーには高校生の女の子もいました。
店内は緊張感で急に静かに・・・
一緒にバイトに入っていたメンバーには私が対応するからと伝え、その団体様に「あいにくこちらの6名様のお席しか空きがございません。少々手狭になってしまいますがこちらに椅子を一つ足すのでよろしければすぐにご案内できますが」と伝えると、一番若い人が「もっと広いところを作れよ」と凄みましたが、例のリーダーらしき人が「混雑している時に無理を言うんじゃない。」と諫め、私に「ちょっと話し合いをするだけなのですぐに帰りますからそちらで結構です。」と6人掛けのテーブルで了承してくれました。
これはきちんと案内するほかないと覚悟を決め(笑)、その団体様をご案内しオーダーを取り、注文を提供して、そのテーブルの対応はすべて私がやりました。
滞在されたのはおよそ40分ほどだったでしょうか。
お帰りの会計の際にも私が対応をしていたのですが、その時最後に言われたのが「君、大学生のアルバイトだね。きっちりとした気持ちの良い対応だったよ。卒業したらうちの組を訪ねてきなさい。今どきは極道も学歴がないといい仕事はできないからね。」というお褒めの言葉?
もちろんすぐに「ありがとうございます。しかし、私はやりたいと思っている仕事があるので残念ながらお訪ねすることはないと思います。申し訳ありません。」と答えました。
いや、めちゃくちゃ緊張しましたが、自信にも繋がるいい経験だったと思います。
ふぉんてん
男性/62歳/東京都/会社員
2020-09-29 15:53