なんとなく、居心地悪し
先月の15日に初めて来店された男性がおりまして……
『この辺りで一杯飲めるお店見つけようと探してまして、ちょっとココが気になったお店なんですョ』
ほほぅ〜
うむ、なかなかに眼力鋭い御仁ですね♪
「あらら、それはどうも、末永くヨロシクお願いしますね」
私の店は住宅街の中なので、お客さんは大概が“ご近所さん”。
なので尋ねてみました。
「お近くにお住まいなんでしょ?」
『近々、近所に住む予定です』
「あ、越してこられるのですね?」
『はい、この辺りに』
らっき〜♪と喜ぶ鴻。
聞けば彼がその時住んでいるのは西川口の駅近くで、職場にそのまま住み込んでいるので仮住まいみたいな状況だと。
職場の近くにちゃんと住める場所を探している、とかで。
なるほどなるほど。
で、昨日、その彼が二度目のご来店。
一目で奥様と判る女性と共に。
『いや〜、引っ越してきましたので、今日は家内と一緒にご挨拶ということで』
有り難いですね、こんなお客さん♪
「それで、どこに住処を見つけたんですか?」
『ここの三階です』
「へ?」
私の店は三階建ての建物の一階に在りまして、二階と三階は住宅なのです。
そこの三階に入居したと……
え〜?!?!?
まぁ、喜ばしいといえば喜ばしいのですが。
お客さんと私の間には天井と床が其々二枚しかないという状況。
なんだか、常に真上から見られているような……
何ですかこの居心地の悪さ♪
鴻の親父(おおとりのおやじ)
男性/66歳/埼玉県/居酒屋やってます
2020-10-07 23:59