フツオタ
本部長、秘書、お疲れ様です。
平日の夕方を楽しみに4月から毎日聴かせていただいています。案件とは全く関係ないことになってしまうのですが、どうしても誰かに話したいことがあるので、ここに書き込ませてください。私はいま地元行きの新幹線の中でこの文章を書いています。
昨日仕事中、地元に住む父から「祖父の体調が悪く入院していて、今夜が山場かもしれない」との連絡がありました。
3年前にも同じようなことがあり、ちょうど帰省していたのでお見舞いに行きました。顔を見て、声をかけて、回復を祈りました。そのときは無事に意識を取り戻し、これまでどおりとはいかずとも、普段の生活に戻ることができていました。帰省したときには、私たち孫の顔を見ると「顔をよく見せろ〜」「彼女はいるのか〜」「おいしいご飯食べてるか〜」とよく言ってきました。難しそうな本を読んだり近所を散歩をしたり、最近はスマホデビューもしていました。体は悪くても心がアクティブな祖父でした。今年のお正月に帰った時も、元気そうでした。
それから3ヶ月たった4月。祖父はまた体調を崩し、家で生活できなくなって施設に入ったということを聞きました。ただ、ちょうどコロナが拡大していた時期で帰省することはできませんでした。私は東京で毎日数十人の人と接する仕事をしているため、お盆も帰省していません。落ち着くまではもう帰れないのかななんて思っていました。
そして昨日。会社の外へ出ると雨が降っていてとても寒かったです。
「おじいちゃんが息を引き取ったので、いますぐ帰ってきて欲しい」
父から連絡が来ました。
ショック以上に真っ先に思ったのは、自分が無症状感染していたらと考えてしまいました。私は今は「東京」の人なので。地元では東京ナンバーにいたずらをされたとか、誰々が帰省したとかすぐ噂になっているそうです。でも会いたい。会わなければいけないと思います。会ったら泣くでしょう。泣きたくないけど、ずっといつもみたいに笑顔をみせたいけどきっと泣いてしまうと思います。せめてコロナとか気にせず元気なうちに会いたかったです。
まとまりのない文章になってしまいすみません。誰かに言いたいけど誰にも言えないのです。
木綿豆腐のハンカチーフ
男性/28歳/東京都/会社員
2020-10-08 13:33