ダブルブッキング
あれはまだ私が小学3,4年生だった頃。学校内でも人気の女の先生が担任だった私たちのクラスが、ある日音楽の授業のため音楽室へとその先生の先導で移動した時のこと。教室の戸を開けると、そこにはすでに他のクラスの生徒の着席した状態が出来上がっており、当然のように授業を受けているではありませんか!担任の先生は「え、なんで?こんなことってあるの?」と明らかに混乱しながら、授業を行っていた先生と不思議そうに、でも半分苦笑いしながら目を合わせた後、確認のため職員室へと足早に歩いて行きました。
私たちは教室へ戻った後、理由について曖昧な説明のまま仕方なく自習となりましたが、「きっとこれは宇宙人の仕業だわ!」と私たちをなごませてくれたその先生。何かの間違いだったことは今では容易に想像出来ますが、当時は人気者の先生の言葉を半分信じてこの珍事を楽しんだものでした。
銀ペイ工房
男性/55歳/鳥取県/会社員
2020-10-14 12:43