案件
皆様お疲れ様です。
未だ入社して間もない頃、主要空港の航空管制システムのSEの卵だった頃の話です。
システムの通信機能を改善するもので、自身が初めて主担当を務めたものです。
予め、羽田と自社の試験システムで作業手順も含め、事前確認を何度も繰り返して全国展開作業開始。
先ずは緊急時の移動時間が一番短い名古屋から。
作業は最終便の離発着後から始発便の離発着までの限られた時間に限定されます。
スムーズにいけば準備〜片付まで2時間程度の作業なのですが、改造ソフトをインストール、パラメータ変更して、いざ動作確認の段で、
「システムが再起動しない!」何をしてもNG。
「名古屋空港閉鎖!!」
頭が真っ白になった瞬間です。
羽田〜名古屋〜自社の3拠点で各所に複数の人員を配置していましたが、実質の作業者は名古屋に居た自分だけ。残りはシステム管理者と通信確認の相手。
急遽、朝の管制開始までのシステム稼働が最優先となり、中央の指示で作業開始時のバックアップを適用して、元に戻す事で何とか時間内にシステムは再起動&正常稼働。
勿論改造ソフトは適用されません。
結論は、事前確認と現地のシステム環境の世代が異なる事に端を発したものでした。が、肩を落として、そのまま帰った事は今でも忘れません。
ただ、帰った時に責められたりした記憶は無く、如何に安全且つ速やかに作業再開させるか、を中心に議論が続いた事が印象的でした。
その後、ソフト、作業手順の修正を実施し、今度は離発着本数が少なく、作業時間にも余裕がある地方空港から作業を再開して、約2ヶ月掛けて全国展開は無事終了しました。
今になっては、とても勉強になる経験でした。
長文失礼しました。
エビせんゆかり
男性/57歳/東京都/傷病休職中の会社員
2020-10-29 06:19