何でもありません。

金曜の18時少し前、上野駅 14番線には特急が止まっている。
私は次の列車を待って、車窓から1ｍほど離れた黄色いブロックの先にいる。

車内はどの表情も疲れた同年代の男性が、自分の席を見つけて座ってくる。
男性はコンビニの袋をゴソゴソしてやおら窓際にビールを置く。
どの窓にも淡いブロンズ色の缶が並んでいる。
背もたれに寄りかかった男性が缶ビールのプルトップを引き、
深めの一口を飲む。男性の表情が少し緩む。
私は男性から視線を外す。
発車のベルが鳴り、列車が滑り出す。
視界の片で、ゆっくりとブロンスの流れを感じる。

綺麗な女優さんがウマイ！と云うCMも良いですが、
おじさんばかりのこんなCMも見たい。　

おいしそうでしたよ。

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