忘れられない忘年会案件
本部長、秘書、リスナー社員の皆様
お疲れ様です。
私の忘れられない忘年会。
それは今から25年ほど前のこと。
当時勤めていた中規模の会社での忘年会です。
バブルが弾けて不景気に突入していた頃でいよいよ勤め先にも様々な影響が出ており、経理部だった私は営業マン達から
「冬のボーナス、どうなりそう??」
と、質問攻めに合っておりました。
資金繰りが厳しいことはわかっていても言えません。
「どーなんでしょーねー」
と、半笑いでごまかす日々でした。
上司にそのことを相談しても「テキトーに濁しておいて」と、言われるだけ。
そんな時にもかかわらず全社員参加で
大々的に忘年会をやるとのお達しが…。
「資金繰りが厳しくて
ボーナスも払えるかどうかわからないのに忘年会はやるのですか?
みんな、役員に気を遣いながら飲み食いするより、少しでもいいから現金欲しいと思いますけどね。
社員にええかっこしたがってる役員にその旨伝えて下さいよ。」
私はそう言いましたが、忘年会は決行されることになったのです。
それまでの経緯から私は欠席を希望しましたが「仕事だと思って参加して」と、上司命令が出ました。
「では仕方ないので出席しますが、酒の席でのことですので多少の無礼は許されますよね」と、前置きして忘年会に参加しました。
私は下戸で、ほんのちょっと舐めただけでも顔が真っ赤になってしまいます。
体質的に合わないので飲酒はまったくやらないのですがその日はちょっと舐めて顔を赤くしておきました。
ひとりの営業マンがボーナスについて私に質問をしてきたその瞬間…ゴングが鳴りました。
「そんなのさぁー!私じゃなくて、あっちにいる役員に聞けばいいじゃん!」
店中に響き渡った私の声に、顔色を変えた直属の上司が
「まーまー。そんな大きな声出さないで、役員の皆さんにお酌して。ね?」
酔っ払いのふりをした私の暴走は止まりません。
「なんでアタシがアイツらに酒なんかついでやんなきゃいけないんすか!?ボーナスどーなんだって営業マンが聞いてんじゃん!飲んでる場合かよっ!」
その後営業マン達からもなだめられギャン泣きしながら店を後にしました。
翌日から『チンピラ』という不名誉な仇名をつけられましたが今ではいい思い出です。
ニョリマン
女性/57歳/東京都/会社員
2020-11-30 13:57