アンサンブル
若い頃、アマチュアバンドでベースを弾いていて、ある日、ライブのトークパートで、ちょっとしたコントをやろう!ということになり。
なんかテレビで見たような、適当なアドリブトークを展開して、なんとなく『チャンチャン♪』という音オチを付ければいいんじゃない?とか軽く考えていたら、これがとても難しい。
だんだんトークは決まってきたんだけど、ドラムのリフから1拍おいて『チャンチャン♪』までの『間』が、みんなバラバラで『チャンチャン♪』が揃わなくて、オチにならない(笑)
これはフリートークなんかやってらんない、と一字一句セリフを決めて、チャンチャンも練習したんだけど、そしたらオチがわかってるから、演技が大根でぎこちなくなってくる…
結局、リハの時間すべて、
コントの練習にあててしまいました(笑)
木魚が『ポク、ポク、ポク』と3拍きて、4拍目にオナラが『プー♪』で、全員がコケる とか、演奏が正確じゃないと、オチがお客さんには伝わらない。
往年のクレイジーキャッツ、ドリフターズ、ビジーフォー=グッチ裕三さん など、音楽ネタのコントをやるバンドは、皆さん、演奏の腕も一流のなんだよね。
スカロケを聴いていても、本部長のトークに呼応して早業で音が入ったり、BGMのフェーダーがスッと下がったり、ミキサーさんが楽しい。
志村さんが亡くなった時の、加藤茶さんのインタビューの中で、新人時代の志村さんが最初まったくギャグがウケなくて「顔が笑ってなくて怖い」「つまらない」と、苦情ばかりだった頃に、長さん始めみんなで話し合って「とにかくオチはすべて志村に落とさせる」と荒療治をすることで、志村さんの人気を高めていった時期があり、それまでオチを担当して、ドリフ一番の人気者だった加藤さんに「葛藤や わだかまり はなかったのか?」という質問に対して.加藤さん。
「ないない(笑) 俺らはバンドマンだからさ。誰かがソロパートの時、他の4人は演奏を抑えてバッキングに徹するだけだよ。大事なのはアンサンブルなんだから」という話が印象に残りました。
パソコン上でのサンプリングや打ち込みだけでは出来ないバンドサウンドがそこにある。
『アーティスト』じゃなくて。
『ミュージシャン』でもなくて、『バンドマン』っていう、言い方がイカすぜ♪(。-∀-)
コーギモモ
男性/58歳/神奈川県/飲食業
2020-12-05 06:38