ダンナの引きこもり
なんとかなるもんだ案件、
それは、うちのダンナが引きこもった時です。
ちょっと案件とはズレまして、当日だけではなく乗り切ったものではないのですが。
あれはもう、終わりの始まりの予感で、胃酸しか口に入らなかった。
うちは、私とダンナしかいない、個人事業主に毛が生えた程度の、小ぃ~さな会社です。
しかもダンナはある上場企業さんに出向していて、内勤の外注という立場。
ダンナは今までも引きこもった歴史はあったものの、それは別の職場や取引先。
この会社は、プライドの高いダンナと相性も良いと思ってたので、
大丈夫だとタカをくくっていたんです。
始まりは、いつもは飲みの最後まで付き合う私が、眠くて先に帰った夜のことでした。
深夜3時まで飲んで帰宅したダンナ。
次の日、布団から出てこなくなりました。
ダンナの引きこもりは、たいてい、
体調が良くない時の深酒が原因で、二日酔いで起きられなくなり、
そんな自分に自己嫌悪に落ちて始まります。
引きこもったその姿はダンゴムシ。や、カタツムリか。
布団の中に丸くなって出てこなくなります。
結局は、日数はいえませんが、少しお休みをいただいて、どうにかなりました。
上場企業だったおかげか、メンタルっぽい理由での休みはふんわりと丸めて頂けました。
それまでの時間、私は上役の方と何度もお電話して謝り、
「明日なら、明日なら、きっと大丈夫ですから」と、
根拠のない希望を伝えるだけの毎日でした。
ダンナを説得したり、
十倍返しされて私の落ち度を責められて私が家出したり、
私がブチ切れて布団をぜんぶ洗ったり、
寝ても寝た気になれない毎日でした。
共通の知人・友人に相談したおかげか、時間が解決したのか、
その後、ダンナはなんとか布団から出ることができ、出向先の会社さんにも行きました。
今もちゃんと契約は続いています。
おこげ三丁目
女性/44歳/東京都/会社役員
2020-12-07 18:09