緊張の現場案件
私は学生時代卓球部に所属していました。
基本的には男女でコートが分かれているのですが、男女同士で試合をするという神イベントが数ヶ月に一回ありました。
廊下ですれ違うだけで、緊張で心臓が出そうなほどに好きだった人も同じ卓球部だったのです。
試合相手は運任せでした。
好きな人と戦えますように。
そう願い続け、ようやく、ようやく叶いました!
ですが実際戦うとなると緊張のあまりボールをまともに投げることもできず手が震えっぱなしでした。
震えた手でスマッシュを打てるわけもなく、ヘナヘナとネットにかかるボール。
ボールを取りに行く時には
「本当に手と足って一緒に出るんだなあ」とぎこちない動きをしていた自分を頭のどこか冷静な部分が分析していたのを覚えています。
試合中は手加減してもらったり、ミスに何度も笑い合ったりしましたが特に進展もなく卒業してしまいました。
あの時、恋のスマッシュを打ち込むことができていたなら…と思いを馳せることもあります。
しかし、それを教訓に今では好きな人にも話しかけられるようになったので後悔はしていません。
いや、やっぱり後悔かな!
あんにんとうふ
女性/30歳/東京都/アルバイト
2020-12-22 15:53