案件〜本部長は信じれますか?
本部長、秘書、社員の皆様、お疲れ様です。
5年くらい前だったと思います。
札幌の実家の近くに住んでいる姉が「東京に用があるから」と言って泊まっていくことがありました。
泊まるのは珍しくないのですが、いつもは時間に余裕もあって掃除とかしてくれるのにその時は「勉強や研修がいっぱいあって忙しい!」との事であまり会話も出来ずに数日の滞在期間の最後の夜に、帰ってくるなり姉が宣言しました。
「わたし、魔法使いになったよ!」
私も主人も息子も全員「?????」
聞き間違いかな?と聞き返しても「魔法使いになったんだよ!」としか言いません。
ちんぷんかんぷんのまま、説明させましたが、この数日間の用事というのはその魔法使いになるための講習と試験だったそうで、姉曰く「見事合格した」のだそうです。そして「魔法使いにも色んな人が居るから失敗する人も居るらしいけど、師匠に私は恵まれた!」との事。
どうやらたくさんの魔法使いが全国各地で活動してるらしいのです。
怪しすぎて訳がわかりませんでしたが、とても誇らしげで興奮気味に「魔法使いになった!」と話し続ける姉に、私は「そう、良かったね、おめでとう」と言うのが精一杯でした。
元々ファンタジー強めな傾向がある姉なので、もう深くは追求せずに今に至ります。
姉の言う「魔法使い」とは何か心理学と占いみたいなものを駆使して人の悩み事を消してあげる仕事のことらしく、SNSなどで時々その魔法の実践らしきセミナーを告知していて、好評ではある様子です。おかしな値段をふっかけたり、おかしな教祖に貢ぐような事はしてないようなので、ひとまず「魔法使い」の家族としてはひたすら静観しています。
本部長、日本で魔法使いがたくさん居るってこと、信じてくれますか?
ここばち
女性/52歳/神奈川県/個人事業主
2021-01-25 14:31